この記事では、ストーリー変更やキャラクターの
追加など、原作から大きな変更・追加要素がある
アニメを特集します。
紹介するのは、ネットを中心に炎上したような
作品から、逆に絶賛を受けたものまで全13作品。
原作との違いや評判などについてもざっくりと
説明していますので、気になるものはチェック
してみてください。
京都アニメーション作品
原作から大きく展開を変えたり、オリジナル
キャラクターを出したりすることが多い
京アニ作品。
今回は代表的なものを4つ紹介します。
ヴァイオレット・エヴァーガーデン
オリジナルアニメだと思っている方もいるかも
しれませんが、『ヴァイオレット・エヴァー
ガーデン』は同名の小説が原作です。
郵便社でヴァイオレットと共につとめている
アイリス、エリカはアニメオリジナルキャラ
であり、逆にラックスというキャラは原作に
しか登場しないなどの違いが存在します。
またシナリオでは、TVアニメ1~5話までほぼ
アニオリ回で構成されているなど思い切った
作り方をしており、2020年公開の『劇場版』
も原作に無い展開です。
TVアニメの範囲では生死が明らかでなかった
ギルベルトも、原作ではホッジンズが何度か
連絡を取り続けているなど、見せ方をだいぶ
変えている様子も見られます。
涼宮ハルヒの憂鬱
完全なオリジナルストーリーは1期で放送された
『サムデイ イン ザ レイン』ぐらいで、基本は
原作の話を元に制作されていたハルヒでしたが、
誰もが知る大事件へと発展したのはアニメ2期の
「エンドレスエイト」回です。
原作では短編の一つであり、読者から見れば
ループも割とサラッと脱出した印象でしたが、
アニメではあろうことが同じ話を8回繰り返し
視聴者を阿鼻叫喚の地獄へ突き落としました。
毎回シーンを描き直してアフレコもやり直して
いるあたりは京アニの意地を感じますが、そも
そも題名の「エイト」は8月の意味であって8回
繰り返すことには何の意味も無いはずなので、
演出の意図もやや疑問を感じるシナリオでした。
ちなみにこの話で長門が経験したループ回数は
原作では15498回目、アニメでは15532回目と、
アニメの方が余計に苦しめられる結果となって
います。
中二病でも恋がしたい
こちらも小説原作の作品ですが、アニメ化に
あたってはかなり大きな変更が加えられました。
アニメではメインキャラである凸守早苗と
くみん先輩はオリジナルキャラ(後に小説へ
逆輸入)ですし、原作の重要キャラである
巫部風鈴(かんなぎ かざり)はアニメでモブ
に近い働きに変更されています。
その他キャラクターの性格も全体的に手が
加えられており、原作読者からすれば印象が
かなり違って見えたはず。
アニメから入った方には全く違和感が無かった
と思いますが、興味のある方は小説もチェック
してみてはいかがでしょうか。
けいおん!
アニメ1期・2期合わせて3クールを放送した
『けいおん!』ですが、原作は4コマ漫画で
たった4巻分の内容を元にアニメのシナリオを
作っていました。
そのため、アニメのストーリーは8割方が
オリジナルとなっており、ロンドンへ行った
劇場版についてもオリジナルです。
こう考えると『けいおん!』を大ヒットさせた
京アニの凄まじさを改めて思い知りますね。
改変で炎上した作品
続いては、原作の雰囲気を破壊しかねない
改変により、炎上が発生したケースを4つ
紹介します。
特に近年は、視聴者が改変に対して敏感に
反応することも多いですが、中でも騒ぎが
大きくなったものをピックアップしました。
約束のネバーランド(Season2)
割と記憶に新しいのがこちらのアニメ。
1期は概ね原作通りのアニメ化で評価されていた
ものの、2期はシーンの改変や省略が連発されて
原作ファンから猛烈な批判を受けた作品になって
しまいました。
そもそも1期が原作コミックス1巻~5巻という
範囲を12話で描いたのに対して、2期は6巻から
最終巻である20巻までを11話で放送しており、
原作通りにやることはどう考えても不可能な
構成でした。
さくら荘のペットな彼女
通称「サムゲタン事件」と呼ばれる騒動に
発展したのがこの『さくら荘』。
熱を出したキャラクターに対して、原作では
普通のおかゆだったところにサムゲタンを
出したことでネットで大炎上を起こしました。
「なぜこれだけのことで」と思う方もいると
思いますが、「何の意味も無く」「韓国料理
に変更」という部分が大きかったと思われます。
特にこの作品がアニメ化された頃はテレビで
「韓流」のブームがあり、元々ゴリ押し気味の
韓国ブームに嫌気が差している人が増えていた
タイミングでもありました。
さらに終盤の卒業式シーンでは、原作で描写の
あった国歌斉唱シーンのカットや、日本国旗が
一切描かれていないことに対してもプチ炎上を
引き起こし、手がつけられない騒動へ発展して
しまいました。
アイドルマスター XENOGLOSSIA
アイドルゲームがアニメ化されたと思ったら
なぜかロボットアニメになってしまった
『アイドルマスター』。
世界観だけではなく、キャラ設定や声優陣にも
変更が加えられていたため、ファンの間でも
黒歴史とする見方が一般的になっています。
一方、最近では「別物として考えればあれは
あれで」という風潮も広がりつつあり、内容
自体はさほど酷評されていません。
原作準拠のアニメが改めて制作されたことも
あり、「今になって振り返れば良い思い出」
という心境なのかもしれません。
くまみこ
ほのぼの日常アニメの『くまみこ』ですが、
最終回で「引きこもりサイコホラーEND」
と取れる締め方をしたことにより、大きく
物議を醸しました。
ポイントになったのは「普段はド田舎に
住んでいる主人公が都会を怖がる」という
シーンですが、似たような描写は原作にも
共通して存在するものでした。
ですが、何事も無かったかのように持ち直す
原作に対して、アニメ版では「何も考えずに
ここで暮らしていればいい」という結論で
最終回のラストシーンを迎えます。
希望が見いだせないエンディングであるにも
関わらず、本人たちは満面の笑みを浮かべて
最後まで楽しそうにしており、ホラー感が
漂う不気味な締めになってしまいました。
その他(批判・絶賛様々な5作品を紹介)
改変やアニオリ展開が話題になったアニメは
まだまだあります。
残りは5作品、一気にご覧ください。
とある科学の超電磁砲
『とある魔術の禁書目録』の世界観を元に
漫画で展開されている『超電磁砲』シリーズ
ですが、アニメではオリジナルストーリーの
割合が非常に高いです。
最新の3期に関しては原作に沿った展開ですが、
1期・2期は主に後半部分でアニオリ回が追加
されており、佐天さんや婚后さんなどの出番が
大幅に増えています。
原作ではシリアスな事件が大部分を占めるのに
対して、アニメでは日常回が足されているので
気軽に見やすくなっており、とあるシリーズの
ファンを増やす一つの要因にもなりました。
鋼の錬金術師
『ハガレン』は2度テレビアニメ化されましたが、
1度目は原作の終了目途も立っていない時期に
制作されたため、中盤以降はエンディングまで
完全なオリジナルストーリーが展開されました。
他にもキャラクターの性格が原作とは変わって
いたり、個性の一部分がやたら強調されていたり
したことから批判もありましたが、別作品として
みれば面白いという意見も多いようです。
ちなみに2度目のアニメ化となった2009年制作の
「FULLMETAL ALCHEMIST」は、ほぼ原作に沿う
展開で一から作り直されました。
テイルズ オブ ゼスティリア ザ クロス
アニメ化で炎上した作品は枚挙にいとまが無い
ですが、炎上した原作をアニメ化して絶賛を
受けたのはこの作品ぐらいでしょう。
原作のゲームではヒロイン詐欺をやらかして
猛烈な批判を受けた『ゼスティリア』でしたが、
アニメではこれまで不遇な扱いを受け続けた
アリーシャがうっぷんを晴らすかのような活躍を
見せました。
制作を担当したufotableによる作画も相まって
カッコ良さも跳ね上がっており、「なぜ原作で
これをやらなかった」という感想が続出した、
良い意味での原作改変でした。
ロザリオとバンパイア
『ロザリオとバンパイア』の原作マンガは
シリアス展開が多いのですが、アニメでは
ラブコメシーンが強調されています。
コンセプトの変更に伴ってアニオリ展開も
増やされており、アニメ2期はほぼ全てが
オリジナルでした。
水樹奈々さんのOP曲など話題になった要素も
多かったですが、原作の雰囲気を期待した
ファンにとってはがっかりした部分もあった
でしょう。
アニメでしか見ていない方は、展開の違う
原作もチェックしてみてはいかがでしょうか。
true tears
同名のゲームを原作としてはいるものの、
キャラクター・ストーリー・世界観など
ほぼすべての要素が全くの別物になった
『true tears』。
一応「真実の涙」というコンセプトは共通
しているらしいですが、ここまでくると
原作より「原案」と言ったほうが正しい
かもしれません。
おそらく今はアニメの方が知名度の高い
状態になっており、ゲームが原作である
ことを知らない方もいることでしょう。
改変やオリジナル要素が多かったアニメまとめ
最後に、紹介した作品を一覧で記載します。
- ヴァイオレット・エヴァーガーデン
- 涼宮ハルヒの憂鬱
- 中二病でも恋がしたい
- けいおん!
- 約束のネバーランド(Season2)
- さくら荘のペットな彼女
- アイドルマスター XENOGLOSSIA
- くまみこ
- とある科学の超電磁砲
- 鋼の錬金術師
- テイルズオブゼスティリア ザ クロス
- ロザリオとバンパイア
- true tears
気になる作品があった方は、ぜひ原作も
チェックしてみてください。
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